さてさて皆さま、ここからは一緒に考えて頂くお時間です。
攻略対象はバンコクが誇る世界一高いオープンルーフトップバー『Sky Bar』。我々が宿泊した「タワークラブアットルブア」の最上階に位置するバーです。(映画の舞台などにもなってるよ) ただのホテルのBarというイメージではなくバンコクの景色を一望できる観光名所としてタイ政府観光サイトなどにも載っている場所です。
まず基本情報から:
お先に前提条件を説明すると、タイの物価相場でいうとレストランで頼むアルコール類は100THB〜、ホテルの中だとしてもせいぜい2〜300TTHBのなか、こちらのBARでは一番安いドリンクでも850THB!つまりは最低単価1人3,000円強+ サービス料・taxで、4,000円ちょっとが実質の最低徴収料金かな。ただ場所が場所なので、これは「ドリンク1杯の金額」というより「この場所に足を踏み入れるための入場料」というイメージですね。ざっと調べただけでは事前に把握できる情報はここまで。上記の金額感は分かっていたのですが「せっかくルブアに泊まって、またこの3人で同じシチュエーションでバンコクを旅する可能性など0に等しいのだから、最終日夜に行っちゃおうよ!」と決行。まぁ観光名所に行くのってそれぐらいかかっちゃうし…。ちなみにちなみにBARの隣にある『シロッコ』というレストランで着席で食事をしてしまうと最低単価5万円〜になります。
ここからは起こったことをありのままシンプルに話すぜ!:
- 64階BARフロアに到着。「レストランですか?ドリンクですか?」と聞かれて「ドリンクです」と答える。
- ここから美人で明るくハキハキと喋る女性スタッフ2〜3人ほど(とにかくその場にいるスタッフ数が多い)に付かれ「BARはこちらです」と誘導される。この間に「stay?」「何泊してるの?」「どこからの旅行?」といくつか質問を挟まれる。
- 『Sky Bar』の表示と反対方向に向かうので「いやSky Barに行きたいんだよ」と主張するも「出来たばかりで女性のお客様におすすめのBarがあるので先にそちらを見せたい、Skyはあとで連れて行くよ」と言われる。
- エレベーターで1つ上がって連れて行かれた先は『Pink Bar』。今年の2月に出来たばかりらしい。「シャンパンを色々揃えてるけどどうする?」とボトル前に連れて行かれる。こわい。
- 「ノンアルコールメニューにして」とメニューを出してもらうと、ドリンクが2種類。どちらも1,500THB。うわっ…と思うも入り口に男女スタッフが4〜5人、かつ客は我々だけでここで引き返せる自信がなく「このドリンクを持ったままSkyに上がるからね?」とノンアルコール3つをオーダー。
- きました。
このオブジェめっちゃ怖いでしょ?笑 ちなみにここで最初の女性スタッフが「写真を撮ってあげる」「そのワンピース凄く素敵!」などなどめちゃくちゃフランクに話しかけてくる。
- ドリンクは来たものの、ここに居たい訳ではないので「Skyに連れて行ってよ」と席を立つ。ここでお会計に。はい、税サ込みで5,298THB也。3人で約2万円、1人6,500円ほど。※ちなみに途中から多国籍で何組も連れて来られてみんな戸惑っていたので、我々が日本人だから舐められた訳ではなさそうなんですよ。こういうやり口のマニュアルが完璧にできてるの。
- 1〜7の流れで、何がなにか茫然自失のまま…というか何が起こってるかは完璧に理解してるものの「5つ星ホテルの名前を冠したBARでこんな事する???」とハテナが浮かびまくりながら移動をする。そして連れていかれた場所は、写真で見ていたSky Barではない別のルーフトップバーなのね笑(後々調べると、そこは『西側のバー』と呼ばれている)
- 5分ほどその場に居てみるものの「いやここSkyじゃないよね?」「なんなのここ!」と3人でプチパニック&怒りがふつふつと湧いてきたので「いや場所はなんとなく分かるしこのグラスを持ったままガチで止められるところまで突っ切って行こう」と、側にいた男性スタッフに「Sky!」と強めにコール。後々考えるとこの人は多分ちょっと良い人で、すんなりとSkyの場所、このドーム型の入り口から入り階段を下ってメインのBARカウンターまで連れて行ってくれました。(あとから見たところ、シャンパンとか高めのものを頼まないとBARカウンターまで通されないとの口コミもありその点だけはラッキーもあったのかな?と。)(許さないけどな!)
- なんとか無事にたどり着けたので「もう良いや、絶対に追加のオーダーをしてやらないという強い気持ちを持ってここから最大限楽しんで帰ろう」と、写真を撮りまくりスタッフにも撮ってもらいまくり(撮影技術はめちゃくちゃ上手い)、そのまま閉店間際まで夜景やまわりの客への対応なんかを観察して、部屋まで無事に戻りました。※ちなみに我々が店を出るときに入れ違いで入ってきた欧米人のご夫婦の女性のほうが傍目に見てもブチギレていて「なんなのここ!?あり得ないんだけど!」というようなことを旦那さんに言っていて「…分かる」と心の中で力強くいいねした。やっぱり国籍も宿泊客も外からのBARだけの客も一律この対応っぽいのよね、
仮説と検証:
部屋に入った瞬間の我々は割ともう冷静になっており、ここから怒涛のクチコミ検索&議論スタート。ちなみに『Pink Bar』で検索すると当然ながら評価が鬼のように低いんですよ。ただ事前に知らないとルブア、Sky Barからそのワードには辿り着けないわけで…。
※ホテル全体として非常に悪いなと思うのが、部屋にある施設案内の冊子にはこのPink Barについては記載がないんですね。Web上には掲載しているけど。故意を感じるよね。
そこから『Sky Bar』(総合スコアが4.0なので油断してた…)の★1,2のコメントも全部チェックしていくと下記のような情報が。
・もともと『西側のバー』を回遊してSky Barに連れていくオペレーションはあり、ただ今年2月に『Pink Bar』が出来てからはやり口が悪化してるっぽい。
・一番安い850THBのビールは高頻度で「売り切れ」と言われる。また特にメニュー表などが無いので、安めのカクテルをバーテンから聞き出さなきゃいけない。ただしシャンパンを激推しされる。(シャンパンいくらなんだろう)
・まっすぐに『Sky Bar』に辿り着くには、何を言われたとて「Sky!」と主張すること。Barまでの道順を調べて訪れること。こちらのクチコミが辿り着くまでの攻略方法が非常にわかりやすいです。
www.tripadvisor.jp※ただし「Sky Barで何気なく頼んだドリンク(写真を見る限りシャンパンじゃない)が1杯1万円超えてた…!」というつぶやきも見たので、果たしてまっすぐにそちらにいくことが最小限のダメージになるかは分からない…本当に攻略方法がむずかしいなと思います。
まとめ:
冷静にいろんな口コミを見比べた結果、「最終的に傷口浅いよね」「最大限ダメージを小さく収められてる」という結論に至り、このネタ感もふくめて良い思い出だね〜と笑っています。あと0:00台の比較的人が少ない時間帯だったのも功を奏してか、メインのバーカウンターにすんなり通されたし、今思うと若さに免じてか「容赦されたな…」とは思います。
ただ、ホテル業なんて信頼とクチコミで成り立っているような業種で、宿泊客相手にもこういうだまし討ち的な手をやる意味がわからないし、実際に「これまでは毎年泊まりに来ていたけどもう二度と来ないよ」という感想も見たし…。長期的に見るとホテル側のメリットが何一つ無いのに、ましてやここは5つ星ホテルなのによくやるなぁと思ってしまいました。そもそもルーフトップバーなんて金額が高いのは当たり前なんだから、値段の高さをホスピタリティやサービスやロケーションで「高い!」と感じさせない技術こそ、一流ホテルがそう足る所以でしょう。その辺りのプライドがまるっと無いんだなぁと…このあたり(高級ホテルエリア)のホテルマンを連れてきて総出で説教をかましてほしいよ。
個人的には、あまり海外でアクシデントに見舞われたことがないので、今回のは「こんなこともあるんだなー」という良い勉強になったなと思います。また一つ経験を積んでしまいました。クチコミサイトはスコアを当てにし過ぎず、★1コメントまで目を通さないとね。(しかしこれで★4,5を付ける人のメンタリティが知りたい。高額払ってしまった事から生じる自己肯定かな)
そして「ぼったくられた!」と主張するには金額が小さいんだよね、笑 もしこれが3人で10万円ぐらいの支払いだったら、ホテルのフロントで喚いてクレジットカード会社に請求を止めるように言ってタイの観光関連公式窓口に怒りのメッセージを送るのに。しかし【5】のくだりでシャンパンを頼んでしまっていたらそうなっていたのだと思うとゾッとします…。気が強い人間が3人揃っていてよかったよ。
最後に:
写真技術は本当に上手いんだよ。スタッフみんな簡易照明を手元に持っていて、照らしながら撮影してくれる。どうぞご査収ください。
そしてこれはただのお願いですが、過去ここに行ったよ!の人は「ここでいくらを払ったのか」を教えて欲しいし、これから行くつもりだよ!の人は是非最低価格に挑んで欲しいしできたらその顛末を教えてね…興味本位だよ。